新民謡「長洲小唄」(宇佐長洲)
☆川は駅水 サイショ 長洲町 ヨイトヨイトサノサ 浮名
 一人ゃ寝しゃせぬヨ ヤレ 寝しゃせぬヨ いなしゃせぬヨ
☆泣いて別れりゃ空まで曇る 曇りゃ城ヶ峰 城ヶ峰 雨となる
☆長洲よいとこ初かえお好き 出船入船 魚が 山と積む
☆御許山から眺むれば見える 松が鼻には 姫小松 周防灘
☆鼻を下りて潮干狩 愉快 あさり見られぬ 戻られぬ 河豚のちり
 ※河豚のちり=河豚鍋
☆夏の涼みは小松橋 二人 思い出されて 恋しゅて どんならぬ
 ※どんならぬ=どうしょうもない
メモ:三朝小唄の替唄である。元唄の1番をあげると、♪泣いて別れりゃ サイショ三朝がエ ヨイトヨイトサノサ 曇る 曇りゃ三朝がヨ ヤレ三朝がヨ 雨となるヨ♪ というふうに、7775の文句の一部を繰り返している。元唄では、どの節もすべてこの字脚で揃えられているのに対して、長洲小唄では字脚がまちまちなのがおもしろい。三朝小唄は藤本二三吉がレコードに吹き込み、全国的に流行したようだから長洲にもこの唄を知っている人がいたのだろう。

新民謡「じゃらえ節」(宇佐長洲)
☆いつもおいでよ 長洲の町にゃ もうないいもんが むとうなあらえ
 そりが長洲の 自慢じゃらえ ちょいちょこんしゅ見よ へえかり唄かえ踊りかえ
 ※もうないいもんがむとうなあらえ=ほんとにいいものがたくさんあるよ。じゃらえ=~だよ。ちょいちょ=ちょいと。こんしゅ=この人を。
☆もうないいもんな むとうなあるが いっちいいもんぬ 教えちあぎゅか
 そりが長洲の 自慢じゃらえ ちょいちょこんしゅ見よ へえかり唄かえ踊りかえ
 ※いっちいいもんぬ=いちばんいいものを。あぎゅか=あげようか。
☆いっちいいもんな そろそろ言おが 覚えちょきやり 記念のために それは長洲の
 じゃらえ節じゃらえ ちょいちょこんしゅ見よ へえかり唄かえ踊りかえ
 ※覚えちょきやり=覚えておきなされ。
☆じゃらえじゃらえと 声ゆ張り上げち ちょいちょじゃらえ節ゅ 唄うちみやり
 どげちたまらん気持ちじゃらえ ちょいちょこんしゅ見よ へえかり唄かえ踊りかえ
☆どげちたまらん 気持ちの人どん 味がみたけりゃ長洲においで 住むに遊ぶに
 もうないいもんじゃらえ ちょいちょこんしゅ見よ へえかり唄かえ踊りかえ
☆四季の眺めや名物なんか もうないいもんな むとうなあるが いっちいいもんな
 人情じゃらえ ちょいちょこんしゅ見よ へえかり唄かえ踊りかえ
メモ:長洲の言葉は独特で、近年は廃れつつあるが、ある時代までは近隣地区との違いが顕著であり、特に「じゃらえ」と語尾につけるのが大きな特徴だった。それをおもしろおかしく唄にしたもの。

新民謡「宇佐小唄」
☆宇佐は八幡 明けゆく春を 心しずめて参らんしょ 巫女の緋袴
 樹の間に消えて 馬場は桜の花吹雪 ホイサ桜の花吹雪
☆寄藻川風袂も軽く 宇佐の乙女は蛍追う
 向こう鉢巻キリキリシャンと 御輿ゃ総持ち夏祭り 総持ち夏祭り
☆池は菱形 紅葉に映えて 鼓高鳴る能舞台
 昔偲べと吹く笛の音か 馬城のお山に霧が立つ お山に霧が立つ
☆冬はさびしや騰宮の 蘆の枯葉に風渡る
 渡る呉橋 灯ともし頃を 千鳥鳴く鳴く雪となる 鳴く鳴く雪となる