守子唄(佐伯市東灘)

☆この子借りるも今日限り 年が明けたらかるやせぬ ヨイヨイ

☆二十三夜は降らねど曇る 冴えた月夜も闇となる

メモ:有名な「宇目の子守唄」と同種の唄である。この種の子守唄は、大分市以南の海岸線を中心にかつてはかなり広範囲に亙って唄われたようである。

 

守子唄(佐伯市女島)

☆ねんね寝た子はしんからかわい ヨイヨイ 起きて泣く子はツラ憎い ヨイヨイ

☆ツラの憎い子は田んぼに蹴込め ヨイヨイ 上がるそばからまた蹴込め ヨイヨイ

 

守子唄(上浦町)

☆死んでなろかや二十二や三で 墓に茶碗があげらりょか ヨイヨイ

☆あん子つら見よわしょ見て笑う わしも見てやろ笑うてやろ

 

守子唄(鶴見町吹浦)

☆わしがこうして旅から来ちょりゃ 旅の者じゃと言うて憎む ヨイヨイ

☆旅の者じゃろかわいがっておくれ かわいがる人親と見る

☆わしが山へ行きゃイドロがとめる イドロとめるな日が暮れる

☆わしのおとったんな鯛釣り上手 人が百釣りゃ二百釣る

☆あいつあの外道にやりたいものは にぎりこぼしか焼け火箸

 

守子唄(鶴見町羽出浦)

☆ねんねしなんせ寝た子はかわい 起きて泣く子はつら憎い

 ほらほらねんねんよ ねんねんころりや おころりよ

☆この子よい子じゃよい子の守じゃ この子育てた親見たい

☆この子よい子よ牡丹餅顔よ 黄粉つけたらまだよかろ

☆私ゃこんまいとき七つの年に 親に死なれて子守出る

☆親が難儀すりゃ子供のときに 子守出されて泣き暮らす

☆あん子あん畜生を谷ん中蹴込め 上がるそばからまた蹴込め

☆他人のことちや言いたい見たい とかくわがこた隠したい

☆あいつあん畜生がけ死ぬりゃよい 猫のどうわた買うて祝いしょに

☆人に当てようた戸板に目釘 何度当てたて当たりゃせぬ

☆あいつつら見りゃおこぜのつらよ 見れば見るほどおこぜづら

☆私ゃかんまんどう言われても それを苦にするわしじゃない

☆いらんお世話を他人が焼くな 焼いてよければ親が焼く

☆わしのこんまいときゃ縮緬だすき 今は縄帯 縄だすき

☆この子泣かんちゅき守ゅ来てみたら 何が泣きめえか泣き暮らす

☆雨は降り出す洗濯物はぬれる かわい子は泣く日は暮れる

☆泣くな源ちゃん泣かんと加たれ 泣いちゃ日も日もたまりゃせぬ

☆あいつつら見りゃ胸糞が悪い 山椒味噌の芽で胸直せ

☆わしが死んだら誰が泣いてくりょか 千里奥山の蝉が鳴く

☆蝉じゃござらんちゃごろでござる ちゃごろかわいや蝉憎や

☆わしが死んだら往還ばたにいけて 通る若い衆に拝ませて

☆わしがこうして子守に来ちょら 旅の者じゃとつら憎む

☆旅の者じゃとかわいがっておくれ かわいがるお方を親と見る

☆わしとお前は二枚の屏風 離れまいぞや蝶番

☆わしは小浦の粟島様に 燈明明かして願ほどく

☆山が高うして丹賀が見えぬ 丹賀かわいや山憎や

☆一夜どまりの遍路に惚れて ついちゃ行かれぬ泣き別れ

☆親の意見となすびの花は 千に一つの徒はない

☆好いちゃおれども身がままならぬ ままにならぬ身を惜しうござる

☆ままにならぬとお櫃を投げて お台所はままだらけ

☆沖の大船ろくろで締める わしとあなたは寝て締める

☆船がいっぱい来りゃお客さんか思うて 宿のおげんさんが走り出る

☆沖のかもめに潮時聞けば 私ゃ立つ鳥 浪に聞け

☆沖の暗いのに白帆が見える あれは紀州のみかん船

☆みかん船なら急いで下れ 冬のあなじは西になる

☆あなた恋しても高嶺の花よ いくら思うても手がとわぬ

☆あなた思えど身はままならぬ 出るに出られぬ籠の鳥

☆籠の鳥じゃと嘆くな小鳥 籠の破れることもある

☆ここと中越にかねの橋かけて 中のくぼるほど通いたい

☆わしとあなたは出雲の神の 結びあわせた仲じゃもの

☆うちのお父さんお酒が好きよ 今日も朝から茶碗酒

☆うちのお父さん鯛釣り上手 他人が千釣りゃ二千釣る

☆うちのお父さん島ん浦沖で 波に揺られて鯛を釣る

☆わしとあなたはどうした仲か 袖の触れ合う他生の縁

☆肥後と津島は愚かなことよ 世界の果てまで行きたいの

☆嫁じゃ嫁じゃと嫁の名を立てる かわい我が子も他人の嫁

☆死んでまた来るお釈迦の身なりゃ 死んでみせます今ここで

☆羽出よいとこ朝日を受けて 住める人たちゃ和やかで

☆心大分県 身は兵庫県 落ちる涙は機の上

☆ここと島江は棹さしゃ届く なぜに届かぬわが想い

☆いのか猪之助 戻ろか茂助 ここで別りょか源之助

☆死んでなるかや二十二や三で 墓に茶碗が据えらりょか

☆わしが死んだらお酒を据えて きせり卒塔婆に立ててくれ

☆ねんねこぼいち竹馬与市 竹にもたれて思案する

☆いしまおげんさんの鉄漿壺は 鉄漿を入れんでも浮いてくる

☆お前さんとなりゃわしゃどこまでも 江戸や対馬の果てまでも

☆下関行きゃ櫓櫂が踊る 鉄の碇が浮いてくる

☆雨よ降れ降れ千百日も 船の艫綱腐るまで

☆一で玄海 二で遠江 三で日向の赤井灘

☆寒い北風 冷たいあなじ 吹いて温いのがまじの風

☆まじの風じゃてひどう吹きゃ寒い どんなおかみさんも屁は臭い

☆うちの父ちゃん芋食うて死んだ 芋が芽を出しゃ思い出す

☆嫌じゃ嫌じゃと畑の芋は かぶり振り振り子ができた

☆山で赤いはつつじに椿 まだも赤いのが女郎のへこ

☆山で床とりゃ木の根が枕 落ちる木の葉が夜着布団

☆わしのスーちゃん知らなきゃ言おか 藁で髪結うて鼻垂れて

☆鼻の地蔵さんに団子を据えて 早くややこのできるよに

☆お前さんとなりゃ戸は筵でも 掛け金縄でもいとやせぬ

☆唄を唄いましょ流行の唄を あたりさわりはごめんなれ

☆雨が降るのは愚かなことよ 雪の千夜も降ればよい

☆わしの思いは戸穴の役場 レンガ造りのガラス窓

☆娘十七八 嫁入り盛り 箪笥長持 はさみ箱

☆それほど揃えてあのやるときにゃ 行たら戻るなへ戻るな

☆そこで娘の言う言葉には 父様母様そりゃ無理よ

☆千石積んだる大船でさよ むこう嵐が来たならば

☆艫をくるりと舵取り直し 元の港にまた戻る

☆宮に参ったらどう言うて拝む 一代この子がさかしいように

 

守子唄(米水津村)

☆色利ゃ日が照るミヤンダ曇る 中のセキヤミゃ 雨が降る

☆雨は降る降る薪は濡れる 可愛いこの子は雨雫

☆あの子泣かんちゅき守ゅ来ちみれば 泣くも泣かんか泣き暮らす

☆色利ミヤンダに金橋かけて 金の腐るまで通いたい

 ※ミヤンダ=宮野浦、セキヤミ=関網

 

守子唄(宇目町木浦)

☆あんこ面見れ目は猿眼 口はわに口エンマ顔 ヨイヨイ

☆いらん世話焼く他人の外道 焼いちよければ親が焼く

☆いらん世話でん時々ゃ焼かにゃ 親の焼かれん世話もある

☆旅の者じゃと可愛がっちおくれ 可愛がらるりゃ親と見る

☆可愛がられちまた憎まるりゃ 可愛がられた甲斐もない

☆わしがこうしち旅から来ちょりゃ 旅の者じゃと憎まるる

☆山が高うち在所が見えん 在所恋しや山憎や

☆でくることなら在所を山に 山を在所にしてみたい

☆お前面見れぼたもち顔ぢ きなこつくればなお良かろ

☆ねんねねんねと寝る子はかわい 起きち泣く子の面憎さ

☆面の憎けりゃ泥田にゃ蹴こめ 上がるはしからまた蹴こめ

☆憎みゃしませぬ大事にします 伽じゃ伽じゃと遊びます

☆はだけられてん世間な広い 広い世間にゃ出て遊ぶ

☆旦那よう聞け御寮も聞けよ 守子守子とばけするな

☆今にゃ見ちみれ守子をなぶりゃ 好かんお前ん子にあたる

メモ:「宇目の唄げんか」として全国的に有名な唄で、地元では盆踊りにも転用されている。レコードなどの音源では、奇数節と偶数節の節回しが明確に区分されていることが多いが、地元の唄い方では必ずしも2種類の節回しを交互に唄うわけではなかったようである。

 

守子唄(宇目町小野市)

☆ねんねねんねと寝る子はかわい 起けて泣く子は面憎い ヨイヨイ

☆面が憎けりゃ田んぼに蹴込め 上がるそばからまた蹴込め

☆私ゃ唄いとぢ唄うのじゃないが あまり辛さに泣くばかり

☆あまり辛さに出て山見れば 霧のかからぬ山はない

☆嫁にやるなら田原にゃやるな 田原田どころ畑どころ

☆人の子じゃとてわがまま気まま いつかお前の恥が出る

☆あの子よい子じゃ牡丹餅顔じゃ 黄な粉つけたらなおよかろ

☆黄な粉つくるよりゃ白粉つけて 晩は二階で客となる

☆よいやよいやと与一を見なれ 与一金ゆえ殺された

☆あの子覚えちょれ後日の晩に 怨み殺さにゃ取り殺す

☆守子三人寄りゃ喧嘩の元よ 喧嘩せにゃよいさせにゃよい

☆二十五日はたびたび来れど 帰る五日はさらになし

☆二十五日のいとまの風が そよと吹いたら帰りましょう

☆心棒し厭いた床とり厭いた 様の機嫌もとり厭いた

☆小野市ゃ照る照る釘戸は曇る 並ぶ楢ノ木ゃ槍が降る

☆天の星々数えてみれば 九万九つ百七つ

 

守子唄(蒲江町西野浦)

☆この子泣かんちゅき守ゅしちみれば 泣かんどころか泣き暮らす

☆この子よい子よ牡丹餅顔よ 黄粉つけたらなおよかろ

☆この子変な子じゃわし見て笑う おのれ見ておれ今に見よ

☆うちのこの子は十にもならで 石板持たせて学校行き

☆お前見たよなボタンの花が 咲いております来た道に

☆山の奥にも花咲くけれど 都の花ほど艶がない

☆あなたよう来た五里ある道を 三里笹ヤブ二里の坂

☆言うてくれるな何よのことも ここは大事な親の前

☆親は樋竹子は桶の水 親の遣る先どこまでも

☆子持ちよいもの子にひかされて 間にゃ苦も見る楽も見る

☆思や残念あのヤブ医者が 薬違えて様殺す

 

守子唄(蒲江町西野浦)

☆ここの御家はめでたな御家 ヨイヨイ 鶴と亀とが舞い遊ぶ ヨイヨイ

☆三味の音がする太鼓の音する かわい男の声もする

☆かわいかわいと夜は抱きしめて 昼は互いに知らぬ顔

☆わしが死んだら煙草で焼いて キセリ卒塔婆を立ててくれ

☆わしが死んだらシキミの花を 差してくだんせ墓の前

☆いじめられても世間は広い またも時世の風が吹く

 

守子唄(蒲江町西野浦)

☆うちのお父ったんな仙崎鼻で ヨイヨイ

 波に揺られて鯛を釣る ヨイヨイ はやくねんねしなされ

☆泣かん泣かんいうて守してみたら 何が泣きめえか泣きくらす

☆明日はつしから米を下ろして 団子や餅やして食わそ

 

守子唄(蒲江町畑野浦)

☆わしの思いは阿蘇山やまの 朝の霧よりまだ深い ソラヨイヨイヨー

☆あなた思うてかわしゃ夏痩せか 帯の二重が三重まわる

☆思うて見て泣き見て思うて泣き 思い忘れる暇がない

☆あの娘こっち向け手拭落ちた なんの落ちよか顔見たい

☆わしのおっとたんな島ノ浦の沖で 波に揺られて鯛を釣る

☆うちのおっとたんな白髪の山で 板をかるうて苦労する

☆うちのおっとたんな鯛釣り上手 他人が千釣りゃ万も釣る

 

寝させ唄(佐伯市女島)

☆お月さんなんぼ 十三七つ まだ年ゃ若いぞ さらさら帯を 腰にしゃんと結んで

 おまんどこ行く油屋の前で 油どっくり打ち割った

 その油はどうやった 犬がねぶってしもうた

 その犬はどうやった 太鼓に張ってしもうた

 あっちの山でもドンドンドン こっちの山でもドンドンドン

 

寝させ唄(宇目町)

☆眠れ眠れ鼠の子 うっつけうっつけ兎の子

 泣いたら鷹に取られるぞ ほろろんほろろん ほろろんよ

☆ねんねんねんねん ねんねんよ ねんねん山の虎猫は

 一匹吠ゆれば皆吠ゆる ほろろんほろろん ほろろんよ

☆この子が眠ったお留守には つしから豆ゅ下りいち

 炊っちはてえちかましゅうぞ ほろろんほろろん ほろろんよ

☆お正月様が来たならば おてんてままにお茶かけち

 おこんこ添えちザブザブと ほろろんほろろん ほろろんよ

☆お釜ん前にいる子供み ちっとんづつ手に入れち

 後ん残りゃみなこん子 ほろろんほろろん ほろろんよ

 

寝させ唄(蒲江町西野浦)

☆ねんねがお守りはどこ行った あの山越えて里に行った 里の土産に何貰うた

 一に鏡台 二に鏡 三で薩摩の板買って 板を買って門を立て 門の周りに杉植えて

 杉の小枝で泣く鳥は 前の吉四六さんの飼い鳥じゃ ほら ねんね ねんねしな

 

寝させ唄(鶴見町羽出浦)

☆ねんねん山の兎の子 どうしてお耳が長いの こんまいときにとっちゃんが

 お耳をくわえて引っ張った それでお耳が長いの

 

寝させ唄(鶴見町羽出浦)

☆お月さんいくつ 十三九つ まだ年ゃ若いが 若い子を持って この子誰に抱かしょ

 お万に抱かしょ お万どこいく油買い酢買い 油屋の前で 場浦どっくり打ち割った

 その油どうした 犬がねぶってしもうた その犬はどうした 太鼓に張ってしもうた

 その太鼓どうした 天に昇ってしもうた あっちの端じゃドンドンコ

 こっちの端じゃドンドンコ ドンドンコといってる間にそれ落っこちた

 

寝させ唄(鶴見町羽出浦)

☆ねんねんころりよおころりよ 坊やはよい子じゃねんねしな 坊やのお守はどこにいた

 あの山越えて里にいた お里のおみやげ何貰うた でんでん太鼓に笙の笛

 起きたら敲かしょ笛吹かしょ 鳴るか鳴らぬか吹いてみよ

 ねんねんころりよおころりよ 坊やはよい子よねんねしな

 

寝させ唄(弥生町江良)

☆油買い酢買い油屋の前で 油どっくり打ち割った

 その油どうやった 犬がねぶってしまった

 その犬はどうやった 太鼓に張ってしまった

 その太鼓はドンドコドンドコ ドンドコナー

 

寝させ唄(弥生町堤内)

☆ねんねこ ねんねこ ねんねこよ ねんねこ山の とら犬が

 一匹吠えたらみな吠えた ほーら ねんねこ ねんねこよ

☆ねんねこ眠ったそのときにゃ つしから豆をおろして

 いって はたいて 煮てかましょ ほーら ねんねこ ねんねこよ

 

手まり唄(上浦町)

☆おとやんおとん嫁入りな 嫁入りするなら言うてこい 紬のおべべを百三十

 木綿のおべべを百三十 これほど仕立ててやるからは 朝もとうからおひなって

 チャンチャン茶釜に湯を沸かし ゆずりゆずりに() 二十四こう窓あけて

 窓のあかりで髪結うて すまからすまを掃わき出せ

 

手まり唄(上浦町)

☆山中通れバッタやん 器量もよければ品もよい それで鼠さんが打ち込んで

 簪ょやろか櫛やろか いいえそんなもなあいりません 今の流行の繻子の帯

 それを貰うちょきゃよいけれど 結んで歩くのが気の毒ドンドン 

 気の毒ドンドン おい オテテコテンならひと返し

 

手まり唄(上浦町)

☆今日は今日 明日は明日 おとったんも帰ろ 子供出てみよ お母さんも出てみよ

お竹豊松十二とせ 十二とせ 十二の子が踏み折って

 喜多さん喜多さん継いでくれ 喜多さんは二階で三味を弾く

 子供小坪で手まりようつく あのまあ 手まりのしなのよさ しなのよさ

 

手まり唄(上浦町)

☆山中通れば鶯が 梅の小枝に昼寝して 花の散るのを夢に見た 夢に見た

 

手まり唄(上浦町)

☆一匁の一助さん おわかでごめんな 一万一千一百石 

 一斗 一升 一合までお墓に収めて 二匁に渡した

メモ:同種の唄は全国的に伝承されている。

 

手まり唄(上浦町)

☆四郎さん 四郎さん 大阪芝居をやめにして やめて佐伯に帰らんせ

 佐伯に下れば馬に乗る 馬の白羽に槍が立つ おせつか中村船頭町

 ここは分限者の家かいな 大日大日寺の前 大きな坊主がちぎれて紛れて水流す

 

手まり唄(上浦町)

☆次郎や太郎や 馬どこにつないだ くりくり山につないだ 戻りに栗一個拾った

 つみ割ろうにゃほしゅや 噛み割ろうにゃほしゅや つみ割ってみたら

 赤い乳児が三つ 三つなる乳児が お馬に乗って 傘さしゃ十郎兵衛

 

手まり唄(上浦町)

☆おててん手まりあの鳴るドラは オランダ船か南蛮船か ここは長崎出島の館

 高い窓から遠眼鏡のべて 窓のあちこちおばさんの異人 ホレ飛んだ アレ飛んだ

 赤い小鳥がまた逃げた まずまず一かん サンタマリア

 

手まり唄(鶴見町吹浦)

☆うちの後ろで竹を切んな誰か 誰じゃござらん手頃でござる 手頃生竹 十本ばかり

 切って切りかやして お籠にさして お籠周りにせきしょを植えて

 せきしょ実がなりゃおヨシが孕む おヨシ腹の子が男の子なら

 京に上りて裃着せて 金の硯箱まきやの筆で 書いて書かいて読ませてみたら

 庭じゃおを打つ 座敷じゃ碁を打つ 奥じゃおシンさんが チンカラチンカラかね叩く ピッピノピ

 

手まり唄(鶴見町吹浦)

☆しっかに確かに受け取りましたが 今日は今日々々 明日は明日々々 大事な大事なお手まり様よ

 花や桔梗やおすぎ申して お花申して紙に包んで 紙縒りでしめて しめた印をイロハと書いて

 イの字と読んで 向こうの向こうの誰かさんの お手の下までお渡し申す ピッピノピ

 

手まり唄(鶴見町羽出浦)

☆ひいふう三羽の鶯が 今年初めて伊勢参宮 伊勢ほど広い町なれば

 一夜のお宿を借りかねて 浜ばた小松の二の枝に 白鷺寄せて巣を組んで

 十二の卵を生みそろえ 十二が一度に目を開き 親もろともに立つときにゃ

 銀の銚子が七調子 黄金の調子が七調子 連れがナー 祝うて来たわいな 来たわいな

 

手まり唄(鶴見町羽出浦)

☆一番目の一助さんの量る上米は 一万一千一百石 一斗一升一合まで

 図り納めて二番目に渡した

(以下略、十番目まで同様)

 

手まり唄(米水津村色利浦)

☆じいさん酒飲んで酔っ払って死んじょった 婆さんそれ見てびっくりして転んだ転んだ

 そこから始まる狸の腹鼓 ぽんぽこ一つ ぽんぽこ二つ ぽんぽこ三つ…

 

手まり唄(蒲江町西野浦)

☆姉さん姉さん花折り行こや 仙崎後ろの桜花折りに 一本折ったら腰に差し

 二本折ったらお手に持ち 三本目に日が暮れて 姉の宿の泊まろうか

 妹の宿に泊まろうか 姉の宿に泊まったら 畳が狭うて夜が寝れん

 朝とう起きて妹の宿に行ったら 甘い酒三杯辛い酒三杯 それを呑んで転んで

 袴の裾が濡れて 大きい川原に行ったら忙しい こんまい川原も忙しい

 松の木に干せば 松臭うて干されん 栗の木に干せば 栗がバラバラあえて

 あっちにふらふら こっちにふらふら 夜が明けた

 

手まり唄(蒲江町西野浦)

☆一の間のおかおか 二の間のおかおか 三の間のお月の出るさらまでも

 までもまでも門まで出たら 弥三郎さんからお手かけられて はずやはずや恥ずかしゅござる

 今日はきょうきょう 明日は大々 大事な大事なお手まり様よ 花や帰京や牡丹や

 おつぎ申して 紙に包んでお寺にあげて お寺子供衆にゃ血がついた 血がついた

 血ではござらん紅じゃもの 紅じゃもの 二十四孝のかめが トウハッ

 

手まり唄(佐伯市青山)

☆一に市福所 二に仁田原 三に西野の千代鶴さま 四は城下の瓦焼き

 五つ池田の蓮の花 六つ筵のもみ畑 七つ波越の蛙の田 八つ山田の三軒屋

 九で黒沢の船ヶ下 十で富尾の権現様

 

手まり唄(佐伯市東灘)

☆とんとん敲くは誰かいな 新町米屋の儀平さん 儀平は何しに来たのかな

 雪駄がかわって換えに来た お前の雪駄は何雪駄 猪かのしし皮張りで

 朝も疾うから起きてきて ちゃんちゃん茶釜に茶を沸かし

 奥から隅まではわき出し 二十四孝の窓開けて 窓の灯りで髪結うてみれば

 つとが三尺折目が四尺 金でしめたら尋五尺 尋五尺

 

手まり唄(弥生町切畑)

☆ぎりぎりぎっちょん ぎり山 東の奥を見ればね 見ればね

 川のそてらで お佐代がかいちょこね かいちょこね

 お佐代させさせ すいぎょのお櫛 貰うたかね 貰うたかね

 誰に貰うたか 源氏の男に貰うたかね 貰うたかね

 源氏の男は 達者で困るわね 困るわね

 達者見込みか 七・八月は 月はね 月はね

 それでお佐代は 涙がぼろぼろ ぼろぼろ

 落てた涙を 袂で拭いたかね 拭いたかね

 拭いた涙を たらいでジャブジャブ ジャブジャブ

 洗うた袂を お棹にかけたかね かけたかね

 かけた袂を 箪笥に入れたかな 入れたかな

 鉄砲もてございめ 胸に向かってドーン

 

手まり唄(弥生町切畑)

☆一の木 二の木 三だの木 桜 五葉松 柳 柳の枝にとんびがとまる

 烏がとまる からすん首ゅ見よ ねじ上がった首じゃあ ひだりい候

 ひだるけりゃ田に行って土ゅ掘って食らえ 足が汚るる候

 川行って洗え 流るる候 すすきにとまれ 足ゅ切る候

 瓜ゅもてくびれ ほめく候 ほどいて冷やせ 蠅がつつく候

 そん蠅ゅつみ殺せ つんびなる候

 

手まり唄(佐伯市女島)

☆一の木 二の木 三の木 桜 桜の枝に 烏がとまって

 あの烏の首を見い ねじれた首じゃ どうしてこうなった いやしん候

 いやしかりゃ谷行って どぶ掘って食らえ 足が洗わるる候

 川へ行って洗え 流るる候 すすきにとまれ

 

手まり唄(弥生町上小倉)

☆お城のさん おん侍しが いっちょごで お駕籠で いっちょさまどん

 どんと流行るがどろがみ様か ここはしのはる 栄えのどん

 おん吉原の義三さん 駒三さん とうきて流行るが音八さん

 ひい ふう みいによう いつにむう ななにやあ こおのにとう

 東京さがりのお芋屋さん お芋一俵がいくらかえ 三十二もうでございます

 もっと負からんかちょこりきぽん お前さんのことなら負けてやろ

 ざる下ろせ 升おろせ 包丁まな板 出しかけて 頭を切るのが八頭

 きりっぽ切るのが唐の芋 とびの行水 からすの行水 羽根をばたばたして いったいじゃ

 

手まり唄(佐伯市女島)

☆お城のさん おまさま在所は一丁櫓でお駕籠で いっちょさのどん 差したかどん

 忍ぶかどん どんと流行るはどろがみ様か おここは信濃のさかえのどん

 義造さん 駒造さん 音八ちゃん 松貰うた竹貰うた これでいったい上がり

 

手まり唄(佐伯市女島)

☆お城のさん おんしろしろ 城木屋のお駒さん 才三さん 煙草の煙で

 ひにふ みによ いつにむ ななにやに ここにとう 十まで返してお城のさん

 

手まり唄(弥生町上小倉)

☆一匁の一助さん 一の字が嫌いで 一万一千一百石 一斗一升一合まで

 お倉に納めて 二匁に渡した

☆二匁の二助さん 二の字が嫌いで 二万二千二百石 二斗二升二合まで

 お倉に納めて 三匁に渡した

(以下、十匁までいって一匁に返り繰り返す)

 

手まり唄(鶴見町吹浦)

☆一番目の一助さん 量る上米は 一万一千一百石の 一斗の一升の一合まで

☆二番目の二助さん 量る上米は 二万二千二百石の 二斗の二升の二合まで

 

お手玉唄(上浦町)

☆一つ ひよこが豆を食って タイナクネンネ

☆二つ 舟には船頭さんが タイナクネンネ

☆三つ 店屋の番頭さんが タイナクネンネ

☆四つ 横浜風が吹いて タイナクネンネ

☆五つ 医者さんがかばん持って タイナクネンネ

☆六つ 昔は鎧着て タイナクネンネ

☆七つ 泣きべそ蜂が刺して タイナクネンネ

☆八つ 山には天狗さんが タイナクネンネ

☆九つ 乞食がお椀持って タイナクネンネ

☆十で 殿様お馬に乗って タイナクネンネ

メモ:他地域でも同様の唄が唄われた。「タイノコネンネン」などと囃す場合もある。

 

お手玉唄(上浦町)

☆いちれつ談判破裂して 日露戦争となりました さっさと逃げるはロシアの兵

 死んでも尽くすは日本の兵 五万の兵を引き連れて 六人残さず皆殺し

 七月八日の戦いに ハルピンまでも攻め入って クロバタキンの首を取り

 東郷大将万々歳 十一いちごのごま参り 十二は浪子の墓参り

 十三は三十三間堂 十四は四国の金毘羅さん 十五は殿御の八重桜

 十六はロシアと大戦争 十七は七士の墓参り 十八は浜辺の白兎

 十九は楠木正成よ 二十は二宮金次郎 まるまる一かんかしました

メモ:全国的に広く流行した唄である。

 

お手玉唄(鶴見町吹浦)

☆今の流行りの電気馬車 十二時頃にはどこに着く 十二時頃には名古屋着く

 名古屋まんしゅの奥さんが 髪をゆらゆら丸髷に 足には絹足袋 繻子の帯

 鶯がホケキョと ひいにふう みいによう いつにむう ななにやあ このにとお

 十まで返すは誰さんか 新町米屋の茂さんよ 茂さんは何しに来たのかな

 雪駄の鼻緒がかわって替えに来た お前の雪駄の鼻緒は何色な 紺の紫 いったいしょ

 

お手玉唄(鶴見町羽出浦)

☆お城のさん おんさまだいじょは いずこでお駕籠でいかさのドン 差したかドン

 偲ぶかドン ドンドと流行るはどの神様か ここはしのさかえのドン

 おんよしよしどの 義三さん 駒三さん 音八つぁん ひいに ふうに みいに

 ように いつに むうに なに やあに ここの とうに 東京帰りのお芋屋さん

 お芋一斤いくらかえ 三厘五毛でございます もっと負からんか

 まかりきぼん お前さんのことなら負けてやろ ざる下ろせ 升下ろせ

 頭を切るのが八つ頭 尻尾切るのが唐の芋 鳶の行水 烏の行水

 羽根をばたばたして いったいじゃ

 

お手玉唄(蒲江町竹野浦河内)

☆お城のさん おん侍衆が いっちょごでお駕籠で一丁さのどん 差いたかどん

 忍ぶかどん どんどと流行るがどろがみ様よ ここは篠原 さかえのどん

 おん吉ひよらの吉三さん 駒三さん 陽気で流行るが音八さん

 ひにふ みによ いつにむ ななにや このにと

 東京下りのお芋屋さん お芋一升いくらかね 三十五もうでござります

 もっと負からんか負かりきこ お前さんのことなら負けてやろ

 烏が羽根をばたばたして いったんしょ

 

お手玉唄(鶴見町羽出浦)

☆おごとつ落として おっしゃら おみな落として おっしゃら

 お手さん落として おっしゃら 手挟み手挟み お一つ落として おっしゃら

 落ちりんこ落ちりんこ 落として おっしゃら 小さい川渉れ

 小さい川渉れ おっしゃら 大きい川渉れ 大きい川渉れ おっしゃら

 こうひじこうひじ 叩いて鳴らして 叩いて鳴らして 叩いて鳴らして おっしゃら

 

お手玉唄(蒲江町西野浦)

☆お一つ下ろして 下ろして下ろして おさらい

 お二つ下ろして おさらい

 お三つ下ろして おさらい お皆さらい

 おてしゃん おてしゃん おてしゃん 下ろして おさらい

 お手挟み お手挟み お手挟み下ろして おさらい

 落ちりんこ 落ちりんこ 落ちりんこ おさらい

 お左 お左 お左 おお左 中つけ

 すな寄せ さら寄せ お手つき おさらい

 八つの山猫 いたちに追われて 追われて 追われて おさらい

 手のぶし 手のぶし 手のぶし下ろして おさらい

 おん挟み おん挟み おん挟み下ろして おさらい

 おおし 白 白 白 いっかんおさらい

 おお袖 おお袖 おお袖 ゆかけて下ろして おさらい

 おお肘 おお肘 おお肘 ゆかけて下ろして おさらい

 お手ばた お手ばた お手ばた ゆかけて下ろして おさらい

 小さい川原潜れ 小さい川原潜れ 小さい川原潜れ 潜りとったら おさらい

 おん橋渡れ おん橋渡れ おん橋渡れ 渡りとったら おさらい

 お一つやんのも おおむつき お三つやんのも おおむつき

 お一つちょんぎり お一つちょんぎり お一つちょんぎり 一貫しょ

メモ:投げ上げる遊び方ではなく、5個1組のお手玉で技を繰り広げる遊び方のときの唄。「おさらい」は技の区切りの掛け声。

 

お手玉唄(佐伯市女島)

☆お一つ お一つ お一つ落として おしゃら

 お二つ お二つ お二つ落として おしゃら

 おみな おしゃら

 おてしゃん おてしゃん おてしゃん落として おしゃら

 手挟み 手挟み 手挟み落として おしゃら

 おちりんこ おちりんこ おちりんこ落として おしゃら

 お左 お左 波別れ 下つけ 中つけ さらめて落として おしゃら

 ももだしバッタン ももだしバッタン落として おしゃら

 小さい川渉れ 小さい川渉れ落として おしゃら

 大きい川渉れ 大きい川渉れ落として おしゃら

 お二つまねき お二つまねき落として おしゃら

 

お手玉唄(佐伯市女島)

☆べにべに やこここ 一とさ

☆べにべに やこここ 二とさ

(以下、十まで)

 

数え唄(上浦町)

☆一つとや 人ごみ押し分け婆さんが 一太郎やいと船を呼ぶ 船を呼ぶ

☆二つとや 不思議や瓢箪滝の水 お酒とかわるも孝の徳

☆三つとや 美保の松原天人が 羽衣貰うて舞を舞う

☆四つとや 与市は屋島の戦いに 扇の的で手柄する

☆五つとや 稲村ヶ崎で義貞は 剣をささげて海ひかす

☆六つとや 昔六人山伏が 鬼を退治に大江山

☆七つとや 七つ道具を投げ出して 弁慶謝る五条橋

☆八つとや 屋島の戦い義経は 船を八艘飛び越えた

☆九つとや 粉糠だらけで働いて 悟一の爺さん歌が好き

メモ:同様の唄が全国的に流行したようであり、県内でも各地で唄われた。一般に同じテーマの文句で通すことが多いのに対してこの場合は各節に全く繋がりがなく、やや他地域とはかわっている。

 

縄跳び唄(上浦町)

☆浪はドンドと打ち寄せる ここは海辺の丘の上 青空高くとうちりと

 白きの旗が立っている 昔あるとき友達が 井戸の水をくみ上げて

 南無阿弥陀仏と手を合わす

 

縄跳び唄(佐伯市木立)

☆波はどんどん打ち寄せて ここは伊香保の山登り

 浪ちゃん転けるな危ないど 心配なさるな武夫さん

☆武夫がボートに移るとき 浪子は白いハンケチを

 打ち振りながらねえあなた はやく帰って下さんせ

 

羽根突き唄(鶴見町羽出浦)

☆ひとめにふため みよこし嫁御 五重に武蔵 七重に役者 ここのまや通らせぬ

 

羽根突き唄(佐伯市女島)

☆一夜に二夜 三日目の夜明け 五つの虫が 鳴く音をやめて 恋しい小山に飛んでった

 

羽根突き唄(弥生町上小倉)

☆いちじく にんじん 山椒に椎茸 ごんぼにむかご 七草 初茸 くねんぼに唐辛子

 

鬼決めの唄(佐伯市女島)

☆イーチクターチク たいの舞のおちょくは いくたいな

 橋の元の菖蒲は誰が植えた菖蒲か いったいどの たいどの

 たいが娘 梶原源八 そこぬけ太郎左衛門よ

 

人当て鬼の唄(弥生町江良)

☆かごめかごめ 籠の中の鳥はいつ出て遊ぶ 夜明けの空の朝日の光 輝くときに

 ひとんこ ふたんこ さんめなこ 寄って中の糞つかみ

 あとは誰が揃えるか この人さんが揃えるぞ

 

人当て鬼の唄(佐伯市)

☆かごめかごめ 籠の中の鳥はいつ出て遊ぶ 夜明けの空に朝日の光 輝くときは

 後ろはだあれ ひとんこふたんこ さんめのこ 寄って中の糞つかみ

 誰があとを揃えるか この人さんが揃えるよ

 

つかまえ鬼の唄(佐伯市女島)

☆おふく立った煮え立った 煮えたか煮えんか食べてみろ

 まだ煮えん 隣のおばさん時計は何時 「三時」

 あなたのお名前なんと申す 「柳の下の鬼婆」

 

狐とりの唄(佐伯市女島)

☆取るか取るまいか 信太の森の狐取り見しゃんせ ちょっと取ってみしょか

メモ:縄をわなにしたものの両端を狐とり役の二人が持つ。その向こうにお手玉をおき、狐役の子はわなに手を入れて獲物をとろうとする。そのときに狐とりの子が紐を引く。瞬時に獲物をとれた場合は再挑戦し、腕を絞められると交代するという遊び。

 

遊びをやめるときの唄(佐伯市女島)

☆さよなら三角また来て四角 四角は豆腐 豆腐は白い 白いは兎 兎は跳ねる

 跳ねるは蛙 蛙は青い 青いはバナナ バナナはむける むけるは筍

 筍は長い 長いは煙突 煙突は黒い 黒いは闇夜 闇夜に鉄砲 はなせば危ない ズドーン

 

亥の子唄(蒲江町西野浦)

☆祝いましょう 亥の子亥の子 亥の子のお餅は 搗けば搗くほど

 黄金が湧き出る 妙や目出度やお多福繁盛 繁盛広めて蔵をも建てて

 蔵の中には穀金ゅ詰めて 呑めや大国唄えや恵比須 中で酌とる福の神

 根を持って咲いた ぶんぶん分限者 かんかん金持ち 誰々が代になったら

 金にゃしゃごん しゃごんじゃ

 

亥の子唄(蒲江町西野浦)

☆亥の子亥の子 亥の子餅くれにゃ 鬼生め蛇生め 角の生えた子を生め

 おばさん餅くだんせ 餅くれにゃ 小便たごチチ割るど

 買うて祝わにゃ ヤーさんに祝え

メモ:ケチな家に対する悪口唄。

 

亥の子唄(蒲江町西野浦)

☆ヤーさんヤーさん ヤーさんが餅は 搗いてもねれん 叩いてもねれん

 エーイ エーイ バー かかはハリセー ととはコリャセー

 手水でようねれた ヨイヤニセー ヨイヤニセー

メモ:同上。最早、亥の子と関係がない文句となっている。

 

亥の子唄(蒲江町蒲江浦)

☆亥の子 亥の子 今夜の亥の子 亥の日を祝うた者は

 正月見れば松島飾る 四方の隅に蔵建て並べ

 ここのおかみさんないつ来てみても 赤いたすきで金はかる

 ひとつ祝いなんせ スットントンのトン

 

亥の子唄(蒲江町蒲江浦)

☆亥の子の餅をくれんうちゃ 鬼生め蛇生め

 角ん生えた子生め ヒンフンミーヘー

 

亥の子唄(鶴見町羽出浦)

亥の子一つ祝いましょう

☆祝いめでたな若松さまよ 枝もサッサ 栄えて ホンニ葉もしげる

 よいわいの よいわいの ヘントンヘントン 亥の子の神さん祝うて下んせ

☆ここの屋敷はめでたな屋敷 鶴と 亀とが 舞い遊ぶ

☆ここの屋敷に井戸掘り据えて 水は 若水に 金が湧く

☆ここの姉さんいつ来てみても 茜 たすきで ねねはかる

☆姉と妹に紫着せて どちが 姉やら 妹やら

☆沖の暗いのに白帆が見える あれは 紀州の みかん船

☆貰うて帰りますお旦那様よ 明日は お礼に 参ります

 

亥の子唄(鶴見町大島)

祝いましょう 祝いましょう

☆祝いエー めでたな若松様よと申しまする そりゃまたどう言うて申すかな

 枝も チョイトセーイ 栄える ほんに葉も茂る

 ヨサ よいわいな よいわいな

☆ここの ご家はおめでたいなご家と申しまする そりゃまたどう言うて申すかな

 鶴と 亀とが ほんに舞い遊ぶ よいわいな よいわいな

☆ここの 庭にと 井戸掘り据えてと申しまする そりゃまたどう言うて申すかな

 水の 涌くほど ほんに金が涌く よいわいな よいわいな

○亥の子 亥の子 亥の子餅う搗かんもんは鬼生め蛇生め

 角の生えた子生め カンクロ餅ゃいらんど 白餅を十ばかり

メモ:☆印の文句は古い流行小唄「大文字かぼちゃ」と同種の節で、堅田踊りの「一郎兵衛」や「だいもん」もこれと同種。

 

亥の子唄(米水津村浦代浦)

☆エイトナ エイトナ エントンついたら地がほげた 後をまどうてくれなんせ

 山猫やんちゃん送って来い来い 

☆祝いめでたな若松様よ 枝も栄えて葉も茂るヨ

 面白いな よいわいな エイトーエイトー 

☆沖のカモメに潮時とえば 私ゃ立つ鳥 波に問えヨ

 よいわいな エイトーエイトー

☆亥の子餅ゅくれんやた鬼生め蛇生め 角ん生えた子生め

☆貰うて帰りましょう旦那様よ 明日はお礼に参りますよ 面が白いな

 ぶんぶん分限者 ここのとんたんな分限者 銭も金も湧いて来い来い

 

亥の子唄(米水津村竹野浦)

☆亥の子 亥の子 今夜は亥の子

 亥の子を搗かんもな鬼生め蛇生め 角の生えた子生め

○エイトンジョーヤ 亥の子の餅は石で搗く 搗けたらめれんと申します

 セイヤ はれさ引く手も ほんに猿まなこ サーよいわいな

メモ:○印の節は「大文字かぼちゃ」の変形で、堅田踊りの「一郎兵衛」や「だいもん」と同種。

 

亥の子唄(直川村赤木)

☆亥の子をひとつ祝いましょう 今年ゃ豊年 穂に穂が咲いて 実に実がなって

 米が一歩に七俵 酒は御門に七銚子 ここん旦那さんな ぶんぶん分限者

 かんかん金持ち 福の神ゃ入ってこい 貧乏神ゃ出て行け エイエイエイトナ

 

亥の子唄(直川村上直美)

☆亥の子をひとつ祝いましょう 今年ゃ豊年 穂に穂が咲いて 実に実がなって

 一歩に米が七俵 五文にお酒が七銚子 ついても減らん 叩いても減らん

 ここん旦那さんな ぶんぶん分限者 かんかん金持ち 大黒さんという人は

 一で俵をふんまえて 二でにっこり笑うて 三で酒をふるもうて

 四つ世の中よいように 五ついつものごとくなれ 六つ無病息災に

 七つ何事ないように 八つ屋敷を踏み拡げ 九つここに蔵を建て

 十でめでたい大黒さん 福の神ゃ入ってこい 貧乏神ゃ出て行け

 祝うて三献 まひとつ三献

 

月の唄(佐伯市女島)

☆お月さんなんぼ 十三七つ まだ年ゃ若いぞ 更紗の帯を 腰にしゃんと結んで

 お万どこ行く油買い酢買い 油屋の前で油徳利うち割った その油どうやった

 犬がねぶっちしもうた その犬はどうやった 太鼓に張っちしもうた

 あっちの山でもドンドンドン こっちの山でもドンドンドン

 

こうもりの唄(佐伯市木立)

☆こうもり こうもり来さんせ 朝 猿が子を生んで 見舞いに行こうな なあ猿さん

 

正月の唄(佐伯市木立)

☆正月どんはどっから来るか 扇山のそらから さぜえぶきい酒う入れて

 つるの葉に米う入れて 鼻え杖をつっぱって エッチキ蕎麦食うた 小豆食うた

 あぶらげ食うて すべくった

 ※さぜえぶきい=さざえブクに

 

正月の唄(鶴見町羽出浦)

☆正月さんが来た来た だいだい木の根まで だいだいをかむげて

 つるの葉をくわえて 餅を袂に入れて 金の杖をついて

 へっこらへっこら 来やんした

 

トンド焼きの唄(鶴見町羽出唄)

☆トンド トンド タギリギッチョ ギリギッチョ ギリギリ餅ゃ噛まんか

 噛もうこた噛もうが 源氏が怒るけ ヤレ囃せ囃せよ

☆トンド トンド タギリギッチョ ギリギッチョ ギリギリ餅ゃ噛まんか

 噛もうこた噛もうが 源氏が怒るけ ヤレかやせかやせよ