祈願口説

魚津荒町糸屋の娘 姉と妹に紫着せて どちらが姉やらさて妹やら
姉が朝顔妹が牡丹 妹欲しさに願かけまして 一に京都の大日如来
二に新潟の白山様よ 三に讃岐の金比羅様よ 四に信濃の善光寺様よ
五つ出雲の緑神様よ 六つ村中がお天道様よ 七つ成田の御不動様よ
八つ八幡の八幡様よ 九つ高野の弘法大師 十で所の氏神様よ
これだけかけたる願かけなれど とても叶わぬその時にはと

背戸の泉水身を投げ捨てて 三十五ひろの大蛇となりて

鱗逆立ち角振り回し 姉が妹を取りつくろうた