茶摘唄(久住町)

☆茶山戻りは皆菅の笠 どれが姉やら妹やら

☆姉が二十に妹が十九 どんど妹が十二でござる

 

苗取り唄(久住町)

☆萎えた男に苗取らすればヨ 苗は取らずになえなえと

 ハ ドッコイセジャ ヨイコラ よいならば

☆あなたさんさえその気であればヨ わしも縄でも蔓でも

 ハ ドッコイセジャ こらまたどうするな

メモ:大分の方言として、語尾に「~なえ」「~なえ」と付けるものがある。軽い呼び掛けの意味で、言葉の調子を和らげるもの。「萎えた男に…」の文句は、隣近所で協力して農作業をしていた時代に「~なえ、~なえ」と口ばかり動かして手を動かさない男をけなした文句であり、一種の悪口唄である。また「わしも縄でも蔓でも」とは、帯のかわりに縄や蔓を締めるほど貧乏な暮らしでも(それでもいいですよ)の意味。この唄は流行小唄「ドッコイセ節」の転用。

 

 

苗取り唄(久住町白丹)

☆五月三十日ゃ寝てさよ眠い さぞや眠かろ妻持ちは

 サンヤレ妻持ちは さぞや眠かろ妻持ちは

☆五月ながせに絞らぬ袖を 今朝の別れに袖絞る 袖絞る 今朝の別れに袖絞る

 

田植唄(久住町)

☆腰の痛さにヨイヨイ この田の長さヨー

 四月五月のヨイヨイ ヨイサ日の長さエー

☆五月三十日や寝てさよ眠い さぞや眠かろ妻持ちは

☆五月ながせに絞らぬ袖を 今朝の別れに袖濡らす

☆五月三十日や ヤヤ欲しうござる 乳を飲ませて腰休め

 

田植唄(久住町久住)

☆今日の田植は(ソレソレ) 皆雌鶏な(時を知らぬな)

 ソレソレ(ヨーイサ唄わぬなエ) ア知らぬか時をエ(時を知らぬな)

 ソレソレ(ヨーイサ唄わぬな)

☆腰の痛さにこの田の長さ(四月五月の日の長さ)

 五月の四月(四月五月の日の長さ)

☆四月五月は寝てさよ眠い(さぞや眠かろ妻持ちは)

 眠かろさぞや(さぞや眠かろ妻持ちは)

 

田植唄(久住町)

☆祝いめでたでヨイヨイ 植えたる稲は 殻が一丈でヨイヨイ ヤンレ穂が五尺

☆今年ゃ豊年 穂に穂が咲いて 道の小草に米がなる

☆切れた切れたよ音頭が切れて 腐れ綱かやまた切れた

メモ:「切れた切れたよ…」は、文句が思い浮かばないときに唄う。

 

田植唄(直入町長湯)

☆様よあれ見よ御岳山にゃ みかん ヨイヨイ 売り子が灯を点す

 サンヤレ 灯を点す みかん ヨイヨイ 売り子が灯を点す

☆みかん売り子じゃ主ゃなけれども 家が難渋で灯を点す

 灯を点す 家が難渋で灯を点す

メモ:同様の唄は内陸部で広く唄われた。

 

田植唄(直入町長湯)

☆雨は降り出す ヨイヨイ 心は急ぐエ 急ぐ心が ヨイヨイ アノままならぬエ

 そのうち戻せ 急ぐ心が ヨイヨイ アノままならぬエ

☆腰の痛さにこの田の長さ 四月五月の日の長さ

 そのうち戻せ 四月五月の日の長さ

 

田植唄(久住町)

☆四月五月は ソレソレ 寝てさよ眠い さぞや眠かろ ソレソレ

 ヨイサ妻持ちは 眠かろさぞや さぞや眠かろ ソレソレ ヨイサ妻持ちは

 

田植唄(竹田町植田)

☆揃うた揃うたよ ソレソレ 植手が揃うたヨ

 秋の出穂より ソレソレ なおよく揃うたヨ

☆今日の田植えに親方ないか もはや止め頃あがり頃

 ※植え疲れたのでもう今日は止めたいが、一緒に植えている人たちが止める気配がないので、誰か「もう今日は止めにしよう」と言ってくれるような、(都合のよい)リーダーのような人がいればいいのにな、といった気持ちを唄っている(自分は言い出せないから)。

 

田植唄(竹田市会々)

☆腰の痛さにこの ソレソレ 田の長さソーレ 四月五月の ソレソレ 日の長さ

 五月や四月 四月五月の ソレソレ 日の長さ

 

田植唄(竹田市今)

☆腰の痛さに この田の長さ ソーレ 四月五月の ソレソレ 日の長さ

 五月の四月 ソーレ 四月五月の ソレソレ 日の長さ

☆西が曇れば雨ではないな 雨じゃござらぬヨナ曇り

☆五月三十日植えたる苗は からが一丈で穂が五尺

 

麦搗き唄(久住町久住)

☆臼にヨーナ(ドッコイ) 麦を入れ(サマヨイヤサノヨイヨイ) ぬかづくときはエ(サマナーヨイヤナ)

 五尺ナ(ドッコイ) アー男が(サマヨイヤサノヨイヨイ) 男が五尺ナ(サマナーヨイヤナ)

 ハーコイタ 乱れゆくエー(サマーヨーナ) ドッコイ(ヨーイヤセーヨーナ) ソレソレ(ヨーイヨナ)

メモ:直入地方および大野地方の盆踊り唄としても盛んに唄われ、今でもよく知られている唄である。

 

麦搗き唄(竹田市会々)

☆ハー 臼にゃドッコイ 麦を入れ ハーヨイヤサノヨイヨイ おかぶくノー ときにゃ サマーヨイヤナ

 五尺ナードッコイ 体が ハーヨイヤサノヨイヨイ 体のナー 五尺 サマーヨイヤナ

 乱れゆく サマセーヨ ヨーイヤセーナ ヨーイヤセー

 

籾すり唄(直入町)

☆鳴くな鶏まだ夜は明けぬ アラヨイサ ヨイヨイ 明くりゃお寺の鐘が鳴る

 オモシロイナ イヤヒョウタンエー アリャサ ヨイヨイ

 

麦搗き唄(久住町久住)

☆臼にヨーナ(ドッコイ) 麦を入れ(サマヨイヤサノ ヨイヨイ)

 ぬかづくときはエー(サマナー ヨイヤナ)

 ヤレ五尺ナ(ドッコイ) 男が(サマヨイヤサノ ヨイヨイ)

 男が五尺ナ(サマナー ヨイヤナー) ハーコイタ

 乱れゆくエ(サマーヨーナ) ドッコイ(ヨーイヤセーヨーナ)

 ソレソレ(ヨーイヨナー)

メモ:この唄は盆踊り唄としても大野地方・直入地方で盛んに唄われた。

 

麦搗き唄(竹田市会々)

☆ハー 臼にゃ ドッコイ 麦を入れ ハーヨイヤサノ ヨイヨイ

 ぬかぶくノー ときにゃ サマーヨイヤナ

 五尺ナー ドッコイ 体が ハーヨイヤサノ ヨイヨイ

 体のナー 五尺 サマーヨイヤナ 乱れゆく

 サマセーヨ ヨーイヤセーナ ヨーイヤセー

 

夜なべ唄(竹田市玉来)

☆一つ出しましょ藪から笹を つけて下され短尺を

☆どうかふらふら眠りがついた いずれ夜前の長話

☆わしが唄えば人さま笑う 笑うはずだよ下手だもの

☆月は山端におうこ星ゃ西に もうは止めごろ上がりごろ

 

木遣「二つ拍子」(久住町都野)

☆これから始めるヨイショ ヨーイヨーイヨーイショ

☆あら皆さん頼むぞ

 

木遣「五つ拍子」(久住町都野)

☆月に群雲花に風 ソレ 散りてはかなき世のならい

 ハーエイトナー アーエイトナーエイトナー

☆探題主獲を司る 加藤左エ門重氏は

 

木遣「九つ拍子」(久住町都野)

☆ご繁昌乗り出すヨー ヨイヨイ 乗り出す様なら エーンヤハノエー

 エーンヤーエーンヤー ハレワイサノヨーイ ドッコイ

 ヤーコーノ ジョサイワゴザラヌヨー

 

追分(直入町)

☆やがてお別れ 豊後とお別れヨー また逢う日まで達者でな

☆ここが追分 府内に八里 三里下れば岡の藩

☆この山越えて あの山越えて わしらの里が懐かしや

 

木挽き唄(久住町白丹)

☆ヤーレ 木挽きさんたちゃ トンボな鳥な いつも深山の木を頼る