手まり唄(天瀬町女子畑)

☆一かけ二かけて三かけて 四かけ五かけて橋をかけ はるか向こうを眺むれば

 十七八のねえさんが 手には線香花を持ち お前どこかと問うたれば

 私ゃ九州鹿児島の 西郷の娘でござります 明治十年戦争に

 討ち死になされた父上の お墓参りにまいります

メモ:同様の唄が全国的に伝承されている。

 

手まり唄(天瀬町五馬市)

☆向かい婆さん縁から見れば 庭じゃ米搗く座敷じゃ碁を打つ

 奥の納戸で 二挺三味線物語り サヨナーイッテナー

 

手まり唄(前津江村大野)

☆わしが姉さんな三人ござる 一人姉さんな太鼓の稽古 一人姉さんな鼓の稽古

 一人姉さんな福岡ござる 福岡いちばん伊達者でござる 二両で帯買うて三両でくけて

 くけ目くけ目にゃ七房さげて 帯に短し襷にゃ長し うちの小女郎にくるるにゃ惜しゅし

 山じゃ役僧の鉦緒にゃよかろ 鉦を敲いて拝むとすれば 四十五貫のじゃの緒が切れた

 なんで繋ごかナイトで繋ご ないしょ子供じゃひこめりゃせんか 彦の麓の三本杉に

 七つコジロが八つ子を孕うだ 産もうにゃ産まれんおろそにゃおえん

 山のごんぼとコウラの石菖 それを一服煎じて飲んだら 腹の八つ子がじゃんじゃと下る

 もしもその子が夫の子なら 寺に捧げて手習いさせて 筆は紙筆まきやの硯

 高い天からはね落とされて はんや鼻紙落ちたとおしゃる

 かわいおちょぼがちょいと来て拾うた おちょぼ待ち待ち盃進上

 おちょぼ嫌とてかぶり振って逃げたノー サンヤノー イッテノー

 

手まり唄(前津江村大野)

☆そこ通られここも通られ くまどのドンシャン 肩にかけて帷子 ショショかたは梅の折枝

 中はゴリショの反橋 反橋はアドもカイドも茶屋が娘 姉よりも妹よりも

 にっぽんでかけた聞こえた 聞こえたは天に聞こえた 天竺の姉御の方から

 九十九よみの布が来た その布を染めてやろどちゃ 七日かからにゃ染め出さん

 七日かかって染め出いて 後には金の帆柱 前には鹿子の玉手箱

 玉手箱 開けてみたらエンカイ様が寝てござる エンカイに酌をとらせて

 七夕様に酒進上 七夕は下戸か上戸か知りはせねどし ま一つ上がれ 七夕

 一つでは乳を飲み始め 二つでは乳の首はなえた 三つではつけひぼとき初め

 四つでこの筆とり初め 五つでは糸を切り初め 六つでコロバタ織り初め

 七つで綾を織り初め 八つで金襴緞子を折り初め 九つではコイを勇んで

 そこに嫁入りここに嫁入り 十で殿御となり初め 十一では花のようなる若をもうけて

 弓矢神楽を舞い初め 雨も降らずに雪も降らずに お宮の脇から水がジョンジョと出てきた

 その水にコマン小袖を流いた その水は欲しゅはなかれど お伊勢参りの白粉浴衣が

 欲しうござるノー サンヤノー イッテノー

 

手まり唄(前津江村大野)

☆下道通るは誰さんか ゲンジのおさんかケショさんか こっちにお入りお茶たばこ

 お茶もたばこもわしゃ不好き 不好き不好きに目がくれた お目がくれたら晩ござれ

 晩も来ましょがどち枕 東枕に窓の下 窓は切窓 戸は板戸 板戸しゃらしゃらつき開けて

 親に千貫 子に五貫 まひとつおばばに四十五貫 四十五貫の銭金で

 高い米買うて船に積む 船はどこまで大阪まで 大阪土産に何貰うた

 一にこうがい二にサザラン 三で薩摩の流行帯 帯は貰うたがまだくけぬ

 くけてやろうどちゃ易けれど 針もなければ糸もない 糸は糸屋で買うてやろ

 針は針屋で買うてやろ 買うてやろ 買うてやろ

 

手まり唄(前津江村大野)

☆坊さん坊さん お前の屋敷にゃ梅が三本 桜が三本 合わせて六本

 唐梅 唐竹 烏が二羽でわたいた そこわたいた ここわたいた

 サンヤノーイッテノー

☆坊さん坊さん お前があんまり大酒飲むから 着物着られにゃ兵児もかかれん

 あっちにゃぶらぶら こっちにゃぶらぶら サンヤノーイッテノー)

 

手まり唄(前津江村柚木)

☆坊さん坊さん お前の屋敷にゃ梅が三本 桜が三本 合わせて六本

 唐竹 唐梅 烏が二羽でわたいた そこわたいた ここわたいた

 イッテノーサンヤエー

 

お手玉唄(前津江村柚木)

☆お城のさん 鬼さま大事は いちごでお駕籠でいちさのどん

 差したかどん 忍ぶかどん どんどと流行るは泥神様か

 そこは忍ぶの酒屋のどん おん吉原の吉三さん 熊造さん

 とぼけて流行るがおだ八さん 白木屋のお駒さん さいごさん

 煙草の煙でひいふう みやよ いつにむ なながや こなにとう

 十まで返してお城のさん…

 

手遊び唄(玖珠町北山田)

☆せっせっせ むこどり山から鶯が一羽ネ 竿でさしてくりょと竿取り直すネ

 竿で取れない はやくさんで取ってみしょ はやを訪ねて駿河の茶屋船

 一に橘 二に杜若ネ 三で下り藤 四で獅子牡丹ネ 五ついやまの千本桜ネ

 六つ紫いろよく染めてネ 七つ南天 八つ山吹のネ 九つ小梅に散らしをつけてネ

 十で殿さま葵の御紋ネ いっちゃくちゃ むっちゃくちゃ ごしょ ごしょ

 大阪ずっきん かぶってドッコイ

 

手遊び唄(玖珠町北山田)

☆えんえん山 丸山土手から東を見ればネ 見ればネ

 門の扉におさよさんと書いたかネ 書いたかネ

 おさよ挿したる黄楊の櫛はネ 櫛はネ

 誰に貰うたか 源次郎さんに貰うたとせ 貰うたとせ

 源次郎 男は伊達者でごうまんネ ごうまんネ

 伊達者見込んで七八月目 七八月目

 そこでおさよは涙をぽろぽろ ぽろぽろ

 落つる涙を袂で拭いたかね 拭いたかね

 いっちゃくちゃ むっちゃくちゃ ごしょ ごしょ

 大阪ずっきん かぶってドッコイ

 

手遊び唄(玖珠町北山田)

☆そこを通られここも通られ 熊野のどんしゃん 肩にかけた帷子を

 裾かたは梅の折り枝 中は御所のしおりはし しおりはしのあどまかいどま

 お茶屋が娘 姉よりも妹よりも にほんたけきて聞こえた

 聞こえたは天竺の姉の方から こもじゅくあみの布が三反やってきた

 その布を染めてやろどちゃ 七日かからな染め出さぬ

 染め出して後ろには金の帆柱 前には鹿子のよい鹿子

 片袖に鶴亀つかせて また片袖にゃ玉手箱

 玉手箱を開けてみたらば いんかい様が寝てござる

 そのいんかいに酌をとらせて お一つお上がれ七夕

 七夕は下戸じゃ上戸か それは知らねど も一つ上がれ七夕

 

守子唄(日田市亀山)

☆おどんがこまんかときゃ お兼と遊うだ 今じゃお兼は庄屋どんの嫁御

 庄屋どんの嫁御てちゃ高ぶりゃさいな 常にゃ粟ん飯 鰯のしゃ

 ※高ぶりゃさいな=調子に乗りなさんな。しゃ=おかず。

 

寝させ唄(前津江村大野)

☆坊やねんねこねんねこよ ねんねこしゃんせ とこしゃんせ

 明日は疾うから起きしゃんせ お乳の初を飲まするぞ はよ寝れ泣かんでねんねしよ

 ねんねこねんねこ ねんねこよ ねんねんころりよ おころりよ

☆坊やはよい子だねんねしな 坊やのお守はどこに行った

 山を越えて里に行った お里の土産にゃ何貰うた

 でんでん太鼓に笙の笛 起きたら敲かしょ笛吹かしょ

☆笛も吹かんで泣くならば 筵に包んで川へ流そ 川にゃ流さん海流そ

 海に流すと海の魚がつつきだす あららんこららん子が泣くぞ

 泣かせちゃならない乳飲ましょ 乳も飲まんで泣くならば

 筵に包んで川へ流そ 川にゃ流さん海流そ 海に流すと海の魚がつつきだす

 

寝させ唄(前津江村柚木)

☆さっこさっこ上れば右も左も山々 その山のむこうに一軒の堂があったげな

 その堂の中にゃじゅうじゅう虫が入っちょった じゅうじゅう虫の言うことにゃ

 俺の方の裏にゃ 銀杏の木 二の木 三の木桜 五葉松 柳

 さっこさっこ上れば…

 

寝させ唄(前津江村柚木)

☆あららんこららん子が泣くばい 泣かせてたまらん乳飲ましょ 乳も飲まんな泣くならば

 筵に包んで川に流そ 海のチチがつつき出す あららんこららん 子が泣くばい