新民謡「別府湯けむり」

☆見ちょる やっちょる 何しちょる 別府言葉につい誘われて

 来てみりゃ小猿も飛び出て踊る 高崎山から ソレ 別府見ちょる

 (お前ぼんやり何しちょる) 私ゃお山の猿見ちょる

☆どげんしてでも行っちみよ別府 お湯は万石海まで湧いち

 山は地獄じゃ街ゃ極楽じゃ 別府はやっぱし夢の里

 (ほげんほっぽじゃねえじゃろな) いんげ本当んこっちゃがえ

 ※どげんしてでも行っちみよ別府=なんとしても別府に行ってみなさいな

  ほげんほっぽじゃねえじゃろな=口から出まかせじゃないだろうね

  いんげ本当んこっちゃがえ=いや、本当のことだってば

☆こげん時じゃと日に湯を四度 滝湯砂湯に蒸し湯と通うち

 宿い帰ちみりゃ隣は新婚 湯気と二人にあてられた

 (こいたどうにんやれんがの) しゃっち気にせんじいじゃねかえ

 ※こいたどうにんやれんがの=こりゃまた、居心地が悪いよ

  しゃっち気にせんじいじゃねかえ=わざわざ気にしなくてもいいじゃないの

☆別府踊りにゃ心も急いち はずむ太鼓にどげんこげんならず

 あっちあられん手振りでかたりゃ 丸い月さえ踊りだす

 (今晩なとうてん綺麗じゃの) そげ言うけうちゃ好かんがえ

 ※どげんこげんならず=居ても立ってもいられなくなって

  あっちあられん手振りでかたりゃ=とんでもない手振りで(踊りの輪に)加われば

  とうてん=とっても

  そげ言うけうちゃ好かんがえ=そんな風にお上手を言って、嫌な人だわ

☆虹の湯けむりゆらゆら揺れて 由布の山脈朧に霞みゃ

 街は人波ネオンに映える 別府湯の街 湯の都

 (お前ぼんやり何しちょる) 私ゃお山の猿見ちょる

メモ:戦後に吹き込まれた新橋照千代と鈴木正夫のレコードが新民謡にしては比較的よく売れたようで、ひところは盆踊りや温泉祭りなどのときに盛んに踊られていた。何と言っても方言を取り入れた歌詞がおもしろくて、しかも曲調がやや流行歌的な感じで、細かい節回しが少なく平易なので広く唄われたようだ。しかし平成に入ってからはトンと下火で、滅多に踊らなくなってしまった。ある程度の年齢以上の人であれば誰でも「見ちょるやっちょる…」の部分を知っているくらいに別府市民に親しまれていた唄で、しかも現存しない名所が唄われているわけでもないので、観光PRなどにも持ってこいだと思う。このまま忘れ去られるにはあまりに惜しい。

 

新民謡「別府流し」   作詞:友永豊

☆郷土の名物流しは冴える(ヨーイヤナ コレワイセ)

 月もヨイヤサで ヤンレ 踊り出す(ヤートコセーノ

 ヨーイヤナ アレワイセ コレワイセ ナンデモセ)

☆手振りしなよい姐さんかむり ちらり笑窪が投げる謎

☆旅衆浮かれりゃ月様笑う 四極山まん丸 寝ていやる

 ※四極山=高崎山のこと

☆私ゃ湯の町別府の生まれ 胸に情の灯がとぼる

メモ:大分県では伊勢音頭を盆踊りに転用した例が各地に見られるが、この唄も市街地の流し踊りのために、伊勢音頭に新作の歌詞をつけたもの。赤坂小梅が戦後にレコードに吹き込んだのが最初で、その後も佐藤松子などのレコードが出て、広く知られている。「祭文」の踊り方とよく似ており、手拍子をして1歩進み再度手拍子、右、左、右後ろと流すだけのごく簡単なもの。ひところはよく踊られていたが、近年はあまり踊られていないようだ。座興唄としても親しまれていたようで、別府検番はもとより日田検番でも盛んに唄われていたとのこと。座興唄として唄うときは、流し踊りのときよりもずっとテンポを遅くして唄った。

 

新民謡「湯の町小唄」

☆別府よいとこ湯の香に明けて(ヨイトサッサ)

 夢の名残か 白いうなじに(サノセ) とけてからまる

 とけてからまる洗い髪(サッテネ)

☆浜の砂湯で見初めた二人 いつか一夜の 熱い情けに

 とけてはずかし とけてはずかし昼夜帯

☆月の出頃か四極の山は 淡い湯の香に 暮れてほのぼの

 ネオン花咲く ネオン花咲く名残川

☆恋の桟橋出船のドラに 投げたテープも 切れて悲しや

 泣いて別れる 泣いて別れる人もある

☆夜の眺めは遊覧船で 夢は七色 好きなお方と

 二人連れなら 二人連れならなおよかろ

☆地獄巡りは乗り合いバスで 君と寄り添う 窓に楽しく

 豊後富士さえ 豊後富士さえちょいと覗く

☆春は桜よ秋なら紅葉 恋のケーブル 登りつめれば

 浮世離れた 浮世離れた楽天地

☆扇山から別府を見れば 湯もや朝もや 沖の白帆を

 染めて真っ赤な 染めて真っ赤な陽が昇る

メモ:昭和20年代に榎本美佐江と宇都美清がレコードに吹き込んだ。多分、レコードが出てから暫くは盆踊りなどで使われていたと思うが、今は全く聴く機会がない。「地獄めぐりは…」以下の文句はレコードには吹き込まれておらず、歌詞カードに記載されたのみ。

 

新民謡「別府八湯節」

☆城はなくともナー 天領の別府(アーハットーセー ハットーセー)

 湯つき櫓が(アーソレソレ) 天守閣(アーハットー トロリト ヨーイトナ)

☆薬師囃子に名残を見せて 月も入江の湯治舟

☆宵は蜩あしたは狭霧 瀬戸は霞の観海寺

☆誰に堀田か見返り坂に 戻る思案の雨が降る

☆湯浴み祭りか地獄の煙か かかるしぶきも湯の香り

☆すねてみたとて明礬あたり 浮いて散るのもお湯の花

メモ:この唄は作られてから長らく忘れさられていたが、平成15年頃に関係諸団体の努力で見事に復活、別府納涼音頭大会などで踊られ、別府市民に広く知られた。両手を交差させながら前かがみになり、上体を起こしながら顔の前で円を作り、そのまま反対向きに回る所作が独特でおもしろい。ただ、平成23年の納涼音頭大会では踊られなかったし、各自治体の盆踊りでもあまり踊られておらず、徐々に下火になりつつあるようだ。

 

新民謡「湯の香おどり」

☆城はなくとも天領の別府 トロリ トロリトセー

 湯つき櫓が天守閣 天守閣 アハットセ アハットセ

(以下、別府八湯節と共通)

メモ:こちらはすっかり忘れられている。

 

新民謡「別府踊」   作詞:佐藤トヨカ

☆さあさ踊ろよ別府の踊り さす手ひく手に湯の煙

 踊り疲れて一風呂浴びて 上がりゃ浴衣で又踊る

☆月が出た出た高崎山に 波は銀色 別府湾

 今宵踊ろと空見上ぐれば 松の小枝にかかる月

☆踊り疲れて砂湯に入りゃ 肩のしこりもほぐされる

 砂湯よいとこ潮風受けて 沖のかもめも寄って来る

☆かもめ来るならお船でござれ 船の新造 豪華船 

 旅の疲れも湯に入りゃなおる なおりゃ地獄を一めぐり 

☆昔おもえば三千年よ この名めでたい鶴見山

 山の麓に湧き出るお湯は 鶴が見つけた鳥のお湯

☆鶴も怪我すりゃ鳥の湯通い 狐コンと鳴きゃ狐の湯

 人が真似して一風呂浴びりゃ 上るお月様 片えくぼ

☆松は大松 砂浜伝い 弓の稽古に日が暮れる

 鎮西八郎為朝さんも 踊りのぼせて夜が明ける

☆さあさ踊ろよ別府の踊り さす手ひく手に湯の香り

 踊る合間に一風呂浴びた 可愛いあの娘の艶姿

 

新民謡「温泉祭り」

☆湯靄たなびく由布岳に 染むる浮名の明け暮れを

 ジャズでまぎらす振袖の 誰を招くか扇山

☆別れ出船の的ヶ浜 せめて見送る湯染傘

 ついて行けない想い出に 昇れ湯煙り空高く

☆降れど積もらぬ湯ほてりに 別府懐かし旅の雪

 見やれ浜脇逢うた夜の 灯影うつして朝見川

☆別府湯どころ厚情け 燃ゆる地獄の変われども

 想い一途に湯煙の 昇る心で逢いに来る

メモ:多分、昔は温泉祭りのときに唄われるか踊られるかしたのだろうが、今は全く聴かれない。

 

新民謡「温泉祭音頭」

☆ハー 年に一度の温泉祭(ヨイヤサ) 猫も杓子も

 老も若いも出て囃せ(ヨイヨイ ヨイトナ)

☆燃ゆる思いは鶴見のお山 浮名高崎 人が由布だとて厭やせぬ

☆様を速見の浦 曲の砂湯 様と並べば 男波女波が来てなぶる

☆地獄廻りも嬉しい二人 嬉し恥ずかし 紺屋・明礬きりがない

☆ジャズが流るりゃネオンが灯る 恋と情けの あつい情けの流川

☆ゆうべ見た人また朝見川 別府よいとこ 帰り忘れて湯につかる

☆別府土産に何々買おうぞ 人形・絞りに 針に湯の花・竹細工

☆御嶽権現様 踊りがお好き 踊る湯煙 囃す湯の玉 湯の煙

メモ:かけことばを多用した歌詞がおもしろい。おそらく戦前の温泉祭りでは踊られていたのだろうが、今は全く踊られておらず、演奏されることもない。多分、この唄を覚えている人は80歳を超えているだろう。

 

新民謡「別府舟唄」   作詞:山下彬麿

☆ハー 別府湯の街ゃまだ寝て起きぬヨ 招く高嶺は由布ヶ嶺

 アーオイ アーオイ アーエンヤラヤーノヤー

☆別府湯の街ゃ朝日に明けるヨ 赤い甍は妹が宿

☆別府湯の町ゃ男浪に女浪ヨ 調子頼むぞ音頭取り

☆別府湯の町ゃ飛沫に暮れるヨ ついた灯はおらが浜

メモ:戦前に作られた唄で、当時は比較的よく唄われたようだ。

 

新民謡「別府港」

☆内海朝凪つないだ船に 泊る一夜のあだなさけ

☆出船仕度のつれない別れ ままよ帆を張りゃ浪枕

☆どうせしがない船乗り渡世 別府漕ぎ出しゃ瀬戸の風

 

新民謡「別府八景」   作詞:不老暢人

☆高崎山☆

 速見浦から高崎見れば 昔恋しい城の跡

 お山粋だよ霞のベール かぶるあしたの艶姿

 ※高崎山は大分市だが、昔は別府観光に組み込まれていた。

☆浜脇公園☆

 海の眺めは金比羅山よ 山に花咲きゃ里も花

 里に日暮れて一風呂あびりゃ 顔もほんのり桜色

 ※現在の浜脇中学校のところにあった公園で、浜脇遊郭の瓦屋根の波や、別府湾などが一目だった。

☆乙原・観海寺☆

 滝の乙原 湯の観海寺 二つ揃うて花の山

 花を観ながら四国も一目 人目忍ばぬ二人仲

☆鶴見丘☆

 花と月雪ゃ鶴見ヶ丘よ 続く松原 海ゃ霞む

 かすむ人波 浮き立つ歌劇 ジャズで花咲きゃいつも春

 ※鶴見ヶ丘は、現在は住宅地になっているが、戦前は鶴見園、鶴見地獄、八幡地獄と名所を三つも擁する、別府随一の観光地だった。

☆由布院☆

 豊後富士から緋染めの紅葉 靄に見下ろしゃ由布の里

 里の湯の香に浮世を離れ 粋な世帯がしてみたい

 ※戦前、由布院は「別府の奥座敷」的な存在であり、実際、近隣湖だとか狭霧台は別府観光に組み込まれていた。

☆実相寺山☆

 何故にそよ吹く実相寺山に あたら湯靄を散らす風

 風の便りに色よい返事 今は松山 待つばかり

☆柴石渓流☆

 渓の柴石 音なす滝湯 落ちて流るりゃ花の影

 花に夢見た寝覚めの姿 流す浮名も湯の煙

☆日出海岸☆

 日出は城下 名に負う鰈 寺にゃ蘇鉄よ秋は月

 飽かぬ眺めの別府湾抱いて 夢かうつつか肘枕

 ※戦前、日出海岸や松屋寺の大蘇鉄、鹿鳴越連山の眺めなどは別府観光に組み込まれていた。

メモ:「別府八景」という言葉自体、半ば死語となってしまっているが、戦前は観光開発のために絵葉書などで盛んにPRされていた。

 

新民謡「別府三勝」   作詞:不老暢人

☆仏崎☆

 宵の夜桜 灯と灯が続きゃ 空も茜の花の丘

 花の色香に焦がるる思い 聞いて給れや仏崎

 ※戦前、仏崎には仏崎公園という桜の名所があったほか、鶴ノ松、亀ノ松という松の古木も残っていたようだ。国道の拡幅などで景観は一変しており、現在、仏崎といえば昭和36年の崖崩れの事故を思い浮かべる人が多いと思うが、戦前は有名な観光地だったらしい。

☆志高湖☆

 志高かわいや鶴見と由布が 姿映して水鏡

 水は溢れて谷間を縫うて 里の娘の化粧水

☆内山渓谷☆

 鶴見・扇山 朝日に映えて 紅葉色増す渓の奥

 渓を辿りて燃え立つ色に 焦がれ泣くのは誰じゃやら

 ※別府の「秘湯」として知られる内山の湯、ヘビん湯辺りを内山渓谷と呼んでいた。あの辺は、今は道路が荒れているが戦前はボンネットバスが入っていたようで、キャンプ場などが整備されていたとのこと。

メモ:別府八景に続いて制定されたのが「別府三勝」で、こちらも絵葉書などで盛んにPRされた。

 

新民謡「別府郊外八湯」   作詞:不老暢人

☆観海寺温泉☆

 尽きぬ風情は観海寺の眺め 沖の白帆も花の上

 花のトンネル湯の香に暮れて そぞろ歩きの対浴衣

☆堀田温泉☆

 靡く湯靄のとろとろ坂を 登りゃ湯の里 鶏が鳴く

 鳴くも笑うも情けの綾よ 惚れた同士で堀田まで

☆由布院温泉☆

 山は由布ヶ嶺 湯は由布の村 由布の誇りは金鱗湖

 君とドライブ湖畔を訪えば 霞晴れ晴れ気も晴れる

☆鉄輪温泉☆

 昔ゃ八町四面の地獄 今じゃ極楽お湯の里

 里は鉄輪 かなわぬ恋も お湯が取り持ちゃ軽くなる

☆明礬温泉☆

 香る湯の花 散りしく山に 出湯慕うて花の旅

 離れられない二人の仲よ 紺屋・明礬いつまでも

☆塚原温泉☆

 東ゃ鶴見よ 西ゃ由布ヶ嶺よ 間の塚原 湯が煙る

 煙る湯靄に灯影が揺れりゃ 山に抱かれた夢心地

☆柴石温泉☆

 渓の滝湯がどんどと響きゃ 花もおぼろの旅心

 心逢瀬の二人で湯治 しばし柴石 仮の宿

☆亀川温泉☆

 山を背負うて海抱く湯町 お湯が溢れて北別府

 来ても往いても汽車・バス・電車 いつも御越よ亀川へ

メモ:大昔は、別府十湯(別府温泉、亀川温泉、観海寺温泉、堀田温泉、鉄輪温泉、明礬温泉、柴石温泉、亀川温泉、塚原温泉、由布院温泉)という概念があった。この中から市街地にあたる別府温泉と亀川温泉を除いたものを「郊外八湯」と呼んだようだ。今は、別府市外の塚原温泉と由布院温泉を除いて「別府八湯」と呼ぶのが一般的になっている。

 

唱歌「八景三勝」

☆鶴見の裾野なだらかに 海に傾き伸ぶところ

 見渡す限り果てもなく 広がる樹海美しや

☆常盤の松の色深き ここ翠巒の実相寺

 偲ぶ昔は慶長の 古刹に宿る秋の月

☆春は桜の咲くところ 秋は紅葉の照るところ

 長め豊かに開けつつ 遠き予州も指呼の内

☆山の迫の蝉時雨 浴びつつ来ればすがしくも

 青葉若葉のそよぎつつ 夏も涼しきお湯の里

☆登る大由布浸るお湯 探る勝地の金鱗湖

 夏は朝霧慕いつつ 憬れ来たる人絶えじ

☆姿優しく麗しく 海に臨みて聳え立つ

 史に名高き四極山 今は絵となり歌となる

☆海を控えて美しき 山を背負いて静かなる

 描ける如き湯の街を 一目見下ぐる景勝地

☆月に砕くる金銀波 日出の浦曲の真静けく

 渚に続く老松に 昔を偲ぶ城の址

○渓流の 或いは瀬となり滝となる 流るる辺り 照らうもみじ葉

○朝晴れの 空を映して澄み通る 高原の湖 細波もなし

○人々に 追い越されつつ子を連れて 登るなりけり 桜咲く丘

 

新民謡「別府温泉小唄」   作詞:野口雨情

☆海の中かと思うていたりゃ 別府海地獄山の中

☆抑えきれない私の胸は 丁度鶴見の活地獄

☆私ゃ別府の八幡地獄 ぽつりぽつりと日を暮らす

☆ほんに哀れよ血の池地獄 とてもこの世と思われぬ

☆坊主地獄を見たけりゃおいで それも因果な坊主さん

 

(下記の2曲は著作権が生きているが、Yahoo!ブログとJASRACとの許諾契約に基づき歌詞を掲載させていただきます。そのため、よそへの転載はご遠慮下さい。)

 

新民謡「別府まっちょる節」 作詞:西條八十

☆別府湯の町、ハーお湯から出たりゃ 海でマタ白帆がおいでと招く

 (ハー待っちょる待っちょる待っちょるよ)

☆なんぼ招いても行かりょうものか 可愛いお方とわしゃいるものを

☆可愛いお方の傍じゃというに 山でお月さんがおいでと招く

☆山のお月さんについ誘われて めぐりめぐれば地獄が七つ

☆七つ地獄は八幡・坊主 海に竈(へっつい)・鉄輪・紺屋

☆紺屋・血の池 湯煙越えて 登りつめたが観海寺のお湯よ

☆お湯の観海寺はわしゃ恥ずかしい 肌も見え透く恋の湯じゃもの

☆恋のお湯とはよく名をつけた 散らす紅葉で山さえ燃える

☆燃える紅葉は愚かなことよ 春は桜で夏は夏知らず

☆夏を知らない観海寺で様と 私ゃ暮らして月日を知らぬ

☆知らぬお方も一度はおいで 見れば忘られぬ湯の町別府よ

メモ:昭和6年にレコード化され、A面を藤本二三吉、B面を赤坂小梅が唄った。平易な節回しで誰にでも唄えるし、「まっちょるまっちょる…」のお囃子が大変おもしろく、なかなかの名曲だ。しかし勝太郎の「別府音頭」が大流行したこともあってか、この唄はすっかり忘れられてしまい、観海温泉の関係者など一部の人のみ覚えているような状況だった。ところが平成20年頃に新しく振りを付けられ、まだ別府市民に広く普及するとまではいかないものの、徐々に日の目を見つつある。

 

新民謡「別府行進曲」 作詞;西條八十

☆別府通いの汽笛の上で ちらり見交わす顔と顔

 あなたもアベック 私もアベック ホネームーンの ホネームーンの青い空

☆派手なパラソル散る花受けて 地獄めぐりの麗らかさ

 あなたもドライブ 私もドライブ 街は湯の川 街は湯の川 湯の流れ

☆瀬戸のさざなみ そよそよ夜風 なぜか嬉しい対浴衣

 あなたもスマート 私もスマート ダンスしましょか ダンスしましょか月の下

☆浜の砂湯でほのぼの二人 夢見心地の真帆片帆

 あなたも永久 私も永久 別府湯どころ 別府湯どころ縁どころ

メモ:霧島昇が吹き込んだ唄で、音丸の「温泉おどり」と裏表でレコード発売された。この唄は盆踊り用ではないものの、市内の観光地で盛んにレコードが流され、大変親しまれていたようだ。残念ながら今は聴くことも稀になっているが、ある程度の年齢以上の人であれば誰でも知っていると思う。